母の日。
母はいつも日と同じく、親戚、友人、の体調不良を、
朝から嘆く。
そして、自分の体調不良も、嘆く。
昼も嘆く。
夕食時も嘆く。
母の日だから、1日、黙ってうなずき、聞いてあげるだけ
聞こうと思った。
だが、彼女の
「年をとるのは、情けなく、嫌なものだ。年は取りたくない。」
が、気になった。
確かに
年を重ねると、若いときほど、体は動きにくく、
若いときと同じにはできない。
でも、今まで頑張ってきた分、堂々とありのままの姿を、
恥じることなく周囲に見せることが、老いなのではないかと、
私は日々考えていた。
母には、厳しいかもしれない問いかけをした。
「世の中の老人全員が、年を重ねることを、嫌だと思っているのかな?
自分の老いを嫌か、楽しめるかは、本人意識の違いじゃないかな。
老いを楽しめるようにできたらいいね?」
プレゼントした、カーネーションの花束が、やたらと元気に見えた。